QSAR(Quantitative Structure Activity Relationship) は類似した構造の化学物質は、同様の特性を持つという前提をもとに、化学物質の構造と物理化学的性質と毒性の定量的相関関係から、これに対する値を予測する技術です。また、Read- acrossは、類似物質の構造、メカニズム的、生物学的および毒性の類似性により、目標物質の活性を予測する技術です。アメリカおよびヨーロッパなどでは動物福祉次元で、化学物質の動物試験に対して非常に慎重な立場であり、また企業の立場では、一つの化学物質の毒性試験にかかる費用や時間の負担が原因で、これを代替することができるQSARとRead-acrossの研究が活発に行われてきました。

特に新規に開発する化学物質の物性や毒性について事前にスクリーニングする段階でQSARとRead-acrossは非常に重要な技術となります。アメリカの環境庁（EPA）の場合、新規化学物質の登録時に毒性試験の代わりにQSARを利用した資料を提出し、これを評価する経験と技術がかなり蓄積された状態です。また、ヨーロッパの場合、2007年6月から本格的に発効されたREACH（Registration、Evaluation、Authorization of Chemicals）制度も対象化学物質の登録に必要な物理化学的性質、毒性情報作成時QSARとRead-acrossの使用に関する内容が含まれており、これまでQSARとRead-acrossについての保守的な立場から、これを積極的に受容することが予想されています。

韓国の新規化学物質の登録に関連する有害性審査等に関する告示でも、登録に必要な試験成績書の提出の省略について「構造が類似した化学物質に対する十分な資料を提出した化学物質」の項目を置いています。